ホテルの格付けは気にしなくて大丈夫って本当?
よく旅行ガイドブックなどのホテル紹介のページを見ると、海外のホテルを中心に、星の数で等級が示されていることがありますよね。
一般的に、一つ星☆~五つ星☆☆☆☆☆というような星の数で格付けがされていることが多いです。ホテルによっては、七つ星の等級が示されている所もあります。
実は、この格付けですが、世界で統一となる基準がありません。国ごとに評価の基準が異なるので、例えば、フランスの5つ星とアメリカの5つ星のホテルを比べても、あまり意味がないのです。
ちなみに、フランスは「フランス政府観光庁」、アメリカは「アメリカ自動車協会」といった機関が格付けをしています。国によっては、特に格付け機関がなかったり、各々の旅行会社が独自の基準で、評価をしているところもあります。
格付けの基準は、設備、サービスの水準、ホテルの歴史や伝統、由緒や権威などが評価対象となります。
ただし、さきほど記したように、世界標準での基準がないため、格付けの基準が国ごとにバラバラになってしまい、必ずしも宿泊者にとって、有益な指標になるとは限りません。
大まかな、グレードやレベルを知ることはできますが、星の数が多い=(イコール)あなたが満足するホテル、星の数が少ないホテル=(イコール)ダメなホテルということではありません。
ちなみに、アメリカでは、設備が整っているホテルを高く評価する傾向があり、ヨーロッパでは、歴史や伝統、権威などがあるホテルを高く評価する傾向があります。国々によって、利用者が求めるものが違ってくるので、評価の基準も変わってきます。
日本の場合は、アメリカとヨーロッパの中間的な存在かと思われますが、日本の便利な生活に慣れていると、やはりホテルの設備面の不備は見逃せないかと思います。
人によっては、ヨーロッパの5つ星ホテルに泊まっても、歴史と伝統はあるけど、設備が古くて意外と不便だったと言って、満足しない場合もあるでしょう。
逆に、東南アジアの3~4星ホテルに泊まった場合、最高ランクではないけど、新しいホテルで設備が充実していて、予想していたよりも満足できたという感想を持つ人もいるでしょう。
結局、泊まる人の趣味や嗜好、旅のテーマなどによって、ホテルに求めるものは変わってくるので、どのホテルが最高とは言えません。
格付けは、おおまかな目安としては参考になりますが、星の数とあなたがホテルに求めるものが一致するとは限りません。
格付けを知る一番の方法は、ガイドブックや旅行雑誌、ネットでの情報ではなく、あなた自身です。あなたの旅の目的にマッチするホテルを探して、実際に泊まってみて、あなた独自のホテルの格付けをしてみて下さいね。