枕銭を置くのは日本人だけって本当?
海外でホテルに宿泊した際に、ルームメイドに枕銭(まくらぜに・チップ)を渡すのか迷うこともあるかと思います。
ホテルでの枕銭に関しては、日本人の間で、置くべきと考えている人、置く必要はないと考えている人と見解が2つに分かれています。
ガイドブックを調べてみると、枕銭を置いておくように書かれている本が多いです。また、ツアーに参加した人の中には、ガイドに「枕元にチップを置いておいて下さい」と言われた方も多いかと思います。
ただし、そうかと思うと、枕銭を置くのは日本人だけなんて話もあり、何が本当の答えなのか分からなくなり、ますます混乱してきますよね。
枕銭を置くべきか、置く必要がないか、日本人のみならず、外国人の中でも意見が分かれているようです。
海外でも日本と同じように、チップの習慣がない国もあるので、いろいろな見解が出てきて当然です。結局、これといった「正しい答えがない」というのが、答えと言ってもよいでしょう。
そこで、枕銭を置くことによるメリットとデメリットを客観的に考えて、まとめてみました。
・メリット
・同じ部屋に連泊する場合、チップをあげることによって、部屋の掃除を手抜きなく、キレイにしてもらえることが期待できる。
・枕銭を置くことによって、対応が良くなり、タオルなどの補充の際に、比較的新しい物を選んでもらえる可能性がある。
・チップをあげることにより、愛想が良くなったり、サービスなどのソフト面での対応が円滑になる場合がある。
・部屋を汚してしまった場合などに、気兼ねなくハウスキーパーに掃除の依頼ができる。
・チップをあげることによって、ルームメイドによる荷物の盗難や宿泊者への嫌がらせ、意地悪を防止できる。
・ハウスキーパーに対して、部屋を掃除してもらうことへの感謝の気持ちを示せる。
・デメリット
・一泊しかしない場合、部屋の掃除はチェックアウト後に行われるので、枕銭を置いておいても、あげた人は恩恵を受けない。
・チップをあげたからと言って、必ずしもハウスキーパーのサービスが良くなるとは限らない。そもそも、枕銭をあげてもあげなくても、部屋の掃除の状況に変わりはないことも多い。
・こちらがせっかく枕銭としてお金を置いているのに、ルームメイドにチップとして認識してもらえず、単なる忘れ物と思われてしまう可能性がある。
以上、枕銭を置くことによるメリットとデメリットを挙げてみました。
日本人、外国人の中でも枕銭を置く人と置かない人、いろいろいるようです。また、人によって、チップに対しては見解が異なるので、絶対的に正しい答えはありません。
ただし、治安の悪い国や所得が低い国の場合は、チップをあげることによって、サービスが良くなったり、「部屋の荷物を盗まないでね」と言う、暗黙のメッセージになる場合もあるので、自分が訪れる国やホテルの雰囲気によって、その都度、判断する必要があります。
ここまであれこれと書いてきましたが、一番のポイントは、ハウスキーパーに対する感謝の気持ちということになるので、連泊などでいつも世話になっているなと思えば、枕銭を置いておけば良いし、一泊しかしない場合は、そもそも特にチップを意識する必要はないかと思います。
いずれにせよ、お互いの関係を円滑にするのが、チップの大きな役割の一つとも言えるので、自分の基準で、枕銭を置くのか置かないかを判断されるとよいでしょう。